趣味でテニスをしている男性が肘の痛みを訴えて来院。
半年ほど前からボールを打つと右肘に痛みが出る。当初は「練習のしすぎかな?」としばらくテニスをしない期間を作ったらしいのだが、再びテニスを始めるとすぐに痛みが再発した。整形外科を受診したところ「テニス肘ですね」と診断を受け、処方されたシップを貼っていたが一向に症状が改善する気配がない。
来院時の症状
・姿勢は猫背
・痛みが出るのは肘関節の外側――肘頭付近――
・インパクトの瞬間に痛みが出る
・素振りでは痛みは出ない
・肘を完全屈曲、完全伸展しても痛みが出る
・手首を動かしても、負荷をかけても肘に痛みは出ない
・筋力検査で著しい筋力低下は見られなかった
施術後の経過
初回の施術は背骨から肩甲骨にかけて施術を行いました。施術後は肘の曲げ伸ばしが楽になったとのこと。自宅で出来る肩周りのストレッチを処方。
二回目は一週間後、やはりインパクト時に痛みが出る。しかし、以前よりも痛みは弱くなっているとのこと。前回の施術に加え、肘周り、上腕の筋肉に対してアプローチを行った。
三回目も一週間後、インパクトの際、芯を外さなければ痛みは出なくなった。肘関節のインナーマッスルに重点を置いて施術を行った。
四回目も一週間後、ほとんど痛みは出なくなった。やむを得なく片手でバックハンドを打った際に芯を外すと痛みが出るものの、以前のような強い痛みではない。
現在、三週間に一度のペースで来院中
担当 コメント
猫背の姿勢は肩の筋肉にかかる負担を強めるだけでなく、肩関節の可動域を低下させてしまいます。そんな状態で腕に負担をかけることを繰り返し行っていると筋肉が痛んでしまうのも当然です。身体が上手に動かせない状態で運動・トレーニングするのは怪我のリスクを高めます。スポーツ前に身体の状態を一度チェックしてみてもいいかもしれませんよ。