高校一年生。ボールをリリースする瞬間に右肩の深部に痛みが出る。
中学三年生の時にも同じような症状が出ていたが、その時は引退間近だったので痛みを堪えながら過ごした。高校生になるまで、運動する期間が空くので治るだろうと思っていたが、なかなか良くならず。
その時と比べると今の痛みの方が酷い。中学から高校に上がる際に軟式から硬式に球が変更したせいか?
来院時の症状
・ボールをリリースする瞬間に痛みが出る
・シャドーピッチングでは痛みは出ない
・日常生活やバットの素振りでは痛みは出ない
・一塁から二塁までの距離のキャッチボールでも二、三球で投げられなくなるくらい痛い
・投手だが、痛みの為現在は野手の練習に交じっている
・好きな野球選手はダルビッシュ有選手
施術後の経過
初回の施術は肩を支えている筋肉(ローテーターカフ)にアプローチしました。可動域はあがりましたが、まだ色々と動きが悪かったので大胸筋の筋緩和と肩甲骨の動きをつける施術も行いました。肩は軽くなったとのことだったが、ボールを投げてみない事には痛みの誘発ができないため、初回の施術はこれで終了した。胸のストレッチを処方。
二回目は翌日、午前中に練習をしてきたが前よりも痛みは出ていない。全力投球で強い痛みは出るが、普通のキャッチボール程度なら耐えられる痛み。三十球は連続で投げられるようになった。
三回目は諸事情により一ヶ月後、キャッチボールはほとんど痛み出なくなった。遠投やピッチングになると多少痛み出る。
四回目は二週間後、塁間キャッチボールで痛みは出ない。遠投も最初の五回ほどは痛みは出なくなった。
五回目は一ヵ月半後、最近は投げても痛みは出ない。数日前にピッチングしたが投げている時も投げた後も痛みは出なかった。代わりに翌日筋肉痛に……。
現在、二ヶ月に一度のペースで来院中
担当 コメント
今回のケースは本来の姿勢が悪くなり、その状態でピッチングをしたために肩の筋肉に過度の負担をかけてしまったことが一番大きな原因だと考えます。一部の筋肉が損傷し、その分を補うために周りに筋肉が硬くなりすぎてしまっているようです。もうすでに傷めた筋肉は回復していますが、体の動かし方はなかなか変わりません。
肩周りの筋肉が硬くなっている状態で投げる練習をしても効率は悪く、怪我をするリスクが高まります。
確かに球の大きさや硬さが変わることで今までと同じようにボールを投げることは難しいと思います。ですが、そういったところにも気をつけてあげないと体は負傷してしまいますので、スポーツをしていて違和感を感じた方は是非ご相談ください。