40代男性　右手首の母指側の痛みを訴えて来院した。

昨年11月中頃から右手首の痛みを訴えるようになった。しばらく放置して改善がみられるのを待っていたが、一向に改善されず逆に悪化してきたため来院した。
趣味でピアノを弾いたりするのだが、その動作が今は出来なくなっている。
痛みの強さがかなり強く、少しものを持つ動作や書く動作などで激痛を感じるようになってきたため、日常生活でも不便を訴えるようになっている。

来院時の症状

手首を動かす動作や指を広げる(手を開く)動作でも痛みを訴えるような状態であった。痛みは限定的で、右手母指側の手首にのみ痛みを訴えているような状態であった。
親指を使わないで指の曲げ伸ばしは多少の痛みを伴うものの、母指自体を動かしたときに比べると、かなり軽度であった。
これらの検査結果の判断から母指側の手根骨や遠位橈尺関節(手首側の前腕)に位置的な問題が起こり、加えて周囲の筋肉が緊張していることが問題になっているのだろうと推測しました。

施術後の経過

初回：1回目の施術後からかなり改善がみられ、親指を動かしても痛みは7割減したと言っていた。
2回目：2回目来院時でも7割減している状態は維持できている状態であった。
現在2回が終了した段階だが、痛みは施術後からほぼ、0になり同じような症状の再発を避けたいということなので、しばらくメンテナンスを含めてケアを継続していく。

担当　八住コメント

この方は検査時の状況から判断しても左右の手首の状態を比較すると右手首が丸みを帯びているような状態でした。
すなわち、右側母指の手根骨が掌側に変位しているだろうと推測できました。またそれに伴って、母指筋群の過緊張や前腕の筋肉の緊張状態が高くなり、余計に手根が前方(掌側)にテンションがかかり、日を追って手根骨の突出に繋がったのでしょう。
施術内容としては、手根骨を後方に戻すような施術及びまた前方へスライドさせないために手関節周囲の筋群を緩めることに重点を置きました。
施術後の生活の中で物を握ったりすることは避けられないので、そのような動作を長時間繰り返したり、継続的にしていても問題が起こらないようにテーピングで手根を後方に固定して施術を終了しました。
日常生活で物を握る動作は多々あります。例えばペンを握る・フライパンや包丁を持つ・マウスを動かすなどが考えられます。
このような動作をしていたからといって、皆さんが一様に同じような症状になるわけではないですが、このような状況が長年繰り返されると症状を感じるようになってもおかしくはないです。
このような症状の方はカイロプラクティック治療が有効になる場合が多いため、お早めにご連絡下さい。

2011年05月07日 11:53更新