右股関節の痛み（坐骨神経痛）　６０代男性　

カテゴリ：お尻・股関節の痛み

１ヶ月前から右の臀部、股関節周囲に違和感を感じていた。５日前、朝起きたら右の腰痛と股関節の痛みが悪化し立ち上がったり、歩いたりする動作がままならなくなった。

翌日整形外科を受診しレントゲンとMRIを撮影。関節や椎間板などに異常はみられず、「坐骨神経痛」と診断された。けん引での治療や痛み止めの注射などを数回行ったが変化が見られない。

来院時の症状

右の股関節、右の臀部、右腰部に強い痛み
腰を伸ばしたり、イスから立つ、右足に体重をかけるなどの動作で痛みが強くなる。
車の運転など、じっとしているときはそれほど辛くない。
レントゲン、MRIでは関節や椎間板に異常は見られないと診断されている。

施術後の経過

初回：右股関節屈筋群、伸筋群がどちらも過緊張の状態。まずは痛みの軽減と生活動作の改善を目標に、股関節周囲の筋群の緊張緩和と促通、モビリゼーションを中心に行った。術後動作時痛は半減。
２回目（２日後）：術後しばらく動きやすかったが、段差につまづいて身体をひねってしまいその後痛みがもどる。前回の施術の方針を継続。
３回目（５日後）：歩行時のみ痛み。右立脚期（右足で身体を支えている時）に右の太ももの前側、外側に痛みがでる。前回までの施術に加え、全身のバランスを調整する施術を加える。
４回目（１週間後）：鈍い痛みがあるが、動作時の強い痛みは出なくなった。前回同様全身の調整と右股関節のPNF。
５回目（１０日後）：歩行はだいぶ楽。長時間座ったあとはしばらく鈍痛が出る。
６回目（２週間後）：全体的に痛みが出にくくなった。鈍痛というより筋が突っ張る感じ。
７回目（３週間後）：日常痛みを感じることはない。歩き始めだけやや右足に張りを感じる程度。いままでより全体的に調子が良い。
以降、２~３週間に１度の間隔でメンテナンスケアに移行。

担当　コメント

この患者さんは職業柄、一日中車の運転をするということで、慢性的に腰や股関節に負担がかかっている状態でした。人間の身体は機械と違って動かさなければその機能を維持することが出来ません。一日のなかで座っている時間の長い方は、腰や肩には継続的に負荷がかかる一方で、足首や膝、股関節やその周囲の筋肉などはあまり使うことがありません。
そのような状態がつづくと、下肢で身体を支えることがうまく出来なくなったり、下半身をうまくコントロールすることがしにくくなってしまいます。バランスの良い状態を保つには、普段から使いすぎの場所をケアをすること、あまり動かなさ場所は意識的に動かすことが大事です。とはいえ、仕事の内容や環境によってやはりアンバランスな体勢で一日過ごさざるを得ない方がほとんどだと思います。カイロプラクティックではこのような身体のアンバランスさを筋肉、骨格、神経といった側面から分析し、あなたにとってベストな状態へ調整していきます。身体の痛みだけでなく、バランスの崩れ、動きづらさなどお感じの場合もぜひ当院にご相談ください。

2014年07月23日 14:59更新