マスクによる頭痛、耳の痛み 30代女性
カテゴリ:頭痛 顎の痛み・顎関節症 肩こり・首の痛み
<主訴>
・1年くらい前から仕事中など後頭部や耳の後ろ、こめかみなどに頭痛が出る
・ズーンと重いような頭痛だが、たまにピリッとした痛みが瞬間的にでる
・午後から夕方など一日の後半に悪化することが多い
・休日など家から出ないときはあまり頭痛が出ない
・美容院にいったとき、頭皮がすごく凝っていると指摘された
・肩こりや首のコリが以前より酷い
・入浴後から就寝までは少し楽。
<来院時の症状>
・首から肩、背中にかけて筋肉の緊張がつよい
・頭部、とくに咀嚼筋群(顎を動かす筋肉。ものを噛むときに使う筋)や、耳周囲の組織が柔軟性が少なく、触ると痛みがある。
・口が開きにくい
<施術と経過>
側頭部、後頭部から首、背中にかけてが非常に筋緊張が強く、ホットパックなど温熱療法を併用して筋肉の緊張を緩和する施術を行なった。
とくに耳の周りの組織が柔軟性が低下しており、耳周囲の筋膜リリースを行うと、後頭部、側頭部の頭痛が軽減するようだった。
コロナ禍になってからも職場まで通勤を続けているが、家以外では常にマスクをつけている状態でマスクによって耳周囲の組織の柔軟性が低下したことも頭痛に関連していると考えられる。
肩こり・首こりのケアと並行して頭痛のセルフケア、耳の筋膜リリースなどを指導した。
初回以降は強い頭痛は無くなり、月1~2回のメンテナンス施術を継続している。
<担当 コメント>
コロナ禍以降、外出時はマスク着用が当然といった世の中になりました。
マスク、とくに不織布マスク、サージカルマスクと呼ばれるタイプのマスクでは、耳にかけるゴムがきつく感じられる場合もあります。
マスク着用中はゴムによって耳を前方に引っ張られる力が加わるため、耳の周囲にある筋肉や筋膜が緊張を強いられます。
耳の後ろや後頭部には耳介側頭神経、小後頭神経などの神経や後耳介動脈などの神経・血管も走っているため、耳の周囲のトラブルによって頭痛が起きるリスクがあがるのです。
これまでも花粉症の時期などには、マスクによる頭痛で来院されるかたがいらっしゃいましたが、コロナ禍以降は多くの患者さんで耳周囲の筋・筋膜の問題が見られる印象です。
マスクを手放せない生活がまだまだ続くと思われます。
上記のようなお悩みをお持ちでしたら、是非われわれにご相談ください。
2021年03月16日 9:12更新
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