50代男性　変形性脊椎症による腰痛と足の痺れ

3週間まえから、長時間の座位や立ち上がるとき、トイレでいきむときなどに腰痛と足の痺れがでるようになってきた。2週間前に整形外科で変形性脊椎症と診断された。帰宅時など長時間歩行を続けていると徐々に足の痺れが酷くなってくる。

来院時の症状

・大腿後面～膝窩にかけて痺れるような痛みがある。
・左下腿前外側～足背第3～5趾にかけて、また左下腿後面～足底第3～5趾にかけて感覚の低下がみられる。
・左の殿筋、梨状筋、ハムストリング、膝窩筋が過緊張状態。

施術後の経過

初回は梨状筋を中心とした殿筋群とハムストリングの緩和操作と筋膜リリースを中心とした施術を行った。
2回目来院時は、症状は出るが、痺れの程度が減ってきた。殿筋とハムストリングのストレッチを指導。
3回目来院時では来院前と比較して痺れの程度が8割減くらいになり、日常問題が出ない程度。
4回目来院時では、座位や歩行時の症状は消失。日常症状のことを忘れていることがほとんど。痺れも意識をすると違和感がある程度に改善。

現在は再発防止・メンテナンスを目的に来院中。

担当　小川コメント

腰痛から足に痺れを出してしまうもののひとつに梨状筋症候群というものがあります。これは、臀部にある梨状筋という筋肉の中を坐骨神経が通過しているため、この筋肉が過剰に緊張すると坐骨神経領域に痛みや痺れ、感覚低下が出てしまうというものです。これは椎間板ヘルニアや変形性脊椎症の症状とよく似ているため、見逃されてしまうこともよくあります。
また椎間板ヘルニアや変形性脊椎症があったとしても、それだけが直接症状にかかわっているとは限りません。それ以外の要因を取り除くことで椎間板ヘルニアや変形性脊椎症があったとしても症状が改善することはあります。
この患者さんは変形性脊椎症のために痺れが出ていると言われて来院されましたが、梨状筋を中心とした施術で改善させることが出来ました。ストレッチなどの指導を早期から開始したのもよかったと考えています。
同様の症状でお悩みのかたは、ぜひ一度ご相談ください。

2018年11月04日 14:38更新