40代男性　腕と指のしびれ（脊柱管狭窄症）

品川区から来院。先週から、左手の人差し指と親指あたりに痺れを感じはじめた。
寝ているときもしびれが出るようになり、仕事中もしびれのため作業が続かない状態。
半年前にも同様の痺れる症状があり、そのときは2週間程度で痛みは引いた。痛みの程度としては今回の方が強い。 整形外科を受診し脊柱管狭窄症と診断されている。

来院時の症状

・左手掌橈側と左第1指、第2指の手掌側に感覚過敏と引きつるような痛みと痺れ
・首を後ろに反らすと左前腕外側の痺れが増強
・左肩関節、左肘関節、左手根の可動性が減少
・上肢屈筋群の筋緊張が著明

施術後の経過

初回：、手根部、肘関節、肩甲上腕関節の可動性改善と屈筋群に対して超音波と筋膜リリースを行った。術後、主訴の痺れは第2指(ひとさし指）の指先の1部のみに違和感が出る程度に。
2回目：前回治療後はよかったが翌日に症状が戻った。2回目は前回同様の施術に加え頚椎及び、肩甲上腕関節に対するアプローチを行なった。術後、示指先端(ひとさし指）の症状以外は改善。
3回目：やはり少し症状が戻るが、痛み・痺れの強さは下がってきている。首の動作で症状が増すことがなくなった。肩甲骨及び胸椎の可動域に対してもアプローチを加えた。肩のエクササイズとストレッチを指示。
4回目：主観的な症状はだいぶ改善されてきた。左示指先端の症状は違和感程度。仕事中も気にならない。
5回目：日常生活で痛みは出ない状態になった。触覚の検査を行うと、左示指、母指にやや感覚異常がみられる。
現在も継続して来院中。

担当　小川コメント

手や腕にしびれを起こす原因は様々です。この患者さんでは痺れの原因となる場所が複数あるのではと考え施術を進めました。
一つは、腕神経叢という神経の束が筋肉の過緊張によって障害されている可能性、もう一つはそれより末端の前腕、手根レベルでの障害。そして整形外科で診断された脊柱管狭窄症です。
カイロプラクティックでは脊柱管を広げることはできませんが、狭窄部位に対して力学的ストレスを軽減することで症状を改善へ向かわせることは可能です。
今回のケースでは肩･腕に加えて頚椎・胸椎へのアプローチを取り入れたことが症状の早期改善につながったのではと考えています。

2011年06月20日 20:24更新